新着記事一覧
(11/04)労働者紛争解決デスク(麹町社会保険労務士事務所)概要
(12/02)「ブラック企業」対策へ離職率公表…新年度から(読売新聞)
(08/13)竹内結子がブラック企業に喝! 日テレ連ドラ初主演で労働Gメンを演じる(webザテレビジョン)
(08/09)「ブラック企業」を初調査=9月から4000社対象―厚労省(時事通信)
(08/02)伊藤忠、残業削減へ早朝手当を厚く 全社員対象(日経新聞)
(03/27)東京エムケイ側に賠償命令/元社長の暴行、暴言認定(共同通信)
(12/28)育児休業社員に降格・減給、会社側賠償額を増額(読売新聞)
(12/26)新任教諭自殺は公務災害/問題行動で負荷と静岡地裁(共同通信)
(11/18)過労死の企業名公開命じる/大阪地裁が初の判決(共同通信)
(11/10)契約社員4人の解雇撤回/JFE下請け会社が和解(共同通信)
(10/20)残業代不払い123億円=労基署が1386社指導―10年度(時事通信)
(08/31)オリンパス社員が逆転勝訴=内部告発後の配転無効―「人事権の乱用」・東京高裁(時事通信)
(08/09)守衛の仮眠、休憩は労働/賃金170万円支払い命令(共同通信)
(01/28)解雇無効と賃金支払い命令 旧GW子会社に横浜地裁(共同通信)
(01/11)資格学校のTAC社員、過労死 労基署が労災認定(朝日新聞)
(01/05)非常勤講師の解雇無効/新潟地裁が“救済”判決(共同通信)
(12/14)<提訴>「すき家」運営ゼンショー、団交拒否 労組、362万円賠償求め(毎日新聞)
(10/21)上司の叱責「心理的負担」 会社員自殺、労災認める(共同通信)
(10/20)「非正規」賃上げ幅、正社員以上を要求へ…連合(読売新聞)
(10/15)休暇取得率47.1%=政府目標遠く―厚労省調査(読売新聞)

取り組み姿勢(事業理念)

  労働者と使用者の雇用関係は、けっして対等ではありません。 

  経済力と情報力がある使用者は、その経済性を背景にした様々なサポートがあります。 

  しかしながら、一方の労働者は採用から退職までの様々な場面において、使用者側からの理不尽な対応により、有用なサポートがなく、泣き寝入りを余儀なくされている姿・声を見聞きすることが少なくありません。 

  本来であれば、すべての労働者は労働組合を結成し、相互扶助の理念で助け合うことで、使用者側の理不尽な行為に、毅然として対応すべきなのですが、職場内の細分化された雇用管理体系の中、個々の労働者が団結意識を持つことは、難しい状況です。 

  何よりも問題なのは、労働トラブルにて労働者が我慢や泣き寝入りをすることで、その労働者自身の前向きな姿勢や自信を喪失してしまうことが、たいへん深刻であると考えます。 

  特定社会保険労務士としての資格を有する当デスクは、労働者側の立場に立った解決サポートをするため、使用者側からの依頼はお受けいたしません。 

  公平・公正な労働法理を踏まえ、直面する労働トラブルを克服すべく、労働者のみなさまの気持ちが心機一転し、これからの新たな第一歩を、自信をもって踏み出していただくことを最大の目的にしながら、一緒に問題を解決・サポートしていきたいと考える次第です。

 

「ブラック企業」対策へ離職率公表…新年度から(読売新聞)

 若者に過酷な労働を強いる「ブラック企業」対策で、厚生労働省は来年度からハローワークを通じて大学生や大学院生を採用する企業に対し、離職率の公表を求めることを決めた。

 2015年春の大卒、大学院卒らに向けた求人票から、過去3年間の採用者数と離職者数の記入欄を設ける。記入は強制ではないが、「空欄のままだと公表できないほど離職率が高いのではと見られる」(厚労省幹部)として、抑止効果が期待できるという。

 ブラック企業は早期退職が続出することを見越して若者を大量採用するのが特徴で、離職率は有力な判断材料の一つ。極端な長時間労働や残業代の未払いは労働基準法違反で是正指導できるが、離職率が高いだけでは違法ではないため、厚労省は情報開示で改善を促すことにした。(読売新聞 2013年12月2日)

竹内結子がブラック企業に喝! 日テレ連ドラ初主演で労働Gメンを演じる(webザテレビジョン)

日本テレビ系で10月期より、新連続ドラマ「ダンダリン・労働基準監督官」の放送が決定。主演の段田凛(だんだ・りん)役には、竹内結子が起用されることが分かった。竹内は本作が日本テレビ系では初の連ドラ主演作となる。

原作は週刊モーニング(講談社)で'10年に連載されていた漫画「ダンダリン一〇一」。労働基準法が遵守されているかを監督する厚生労働省の出先機関・労働基準監督署を舞台に、労働者の保護を職務とする労働基準監督官にスポットを当てた作品だ。

竹内が演じる凛は、立川西労働基準監督署で働く女性監督官。融通が効かない、曲がらない、ダメなことはダメと言うといった一本気な性格の持ち主で、労働者を守る「労働Gメン」として日々奮闘。事なかれ主義で働く男性監察官を巻き込んで、ブラック企業の経営者や経営者の後ろ盾となっている悪徳社労士と対決していく。

また、作中では凛の活躍のほかにもサービス残業や名ばかり管理職など、昨今の労働問題にも切り込んでいき、働く人のための「お仕事エンタテインメントドラマ」を目指していくという。

「ダンダリン・労働基準監督官」は、日本テレビ系で今秋スタート。放送開始日は未定となっている。(8月12日 webザテレビジョン)

「ブラック企業」を初調査=9月から4000社対象―厚労省(時事通信)

 厚生労働省は8日、若者の離職率が極端に高い「ブラック企業」の実態調査に初めて乗り出すと発表した。同省に寄せられた情報や、過去の労働基準関係法令違反事例に基づき約4000社を選び、9月から立ち入り調査を実施する。違反が判明した場合、是正されるまでハローワークでの職業紹介の対象から除外。悪質な違反が確認された企業についてはこれまでと同様に社名を公表し、送検する。
 調査対象は、離職率の高い企業約100社と、過重労働などが繰り返されている約3900社の計約4000社。労使間の合意を超える長時間労働やサービス残業が行われていないかや、適切な健康管理対策が講じられているかを重点的に調べる。
 田村憲久厚労相は8日の閣議後会見で、「若者が使い捨てにされている問題を野放しにしておいたのでは、日本の将来はない。ブラック企業をなくしていきたい」と強調した。 (2013年8月8日 時事通信)

伊藤忠、残業削減へ早朝手当を厚く 全社員対象(日経新聞)

 伊藤忠商事は社員の働く時間を朝方にシフトさせ残業を減らすため、新たな賃金制度を導入する。時間外手当の割増率を、夕方以降に残業するよりも早朝に勤務する方が高くなるように見直す。家族と過ごす時間などを確保するワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)に配慮した働きやすい環境をつくり、業務の効率化や人材確保につなげる。

 近く労働組合に提案し、10月導入をめざす。半年間試験導入して効果を確認したうえで正式に就業規則に盛り込む。執行役員や取締役以外の約4千人の全正社員が対象で、海外勤務者も含む。

 社員の健康管理などの観点から残業削減に取り組む企業は多いが、掛け声倒れになるケースもある。賃金制度に反映させることで働き方の見直しを促す試みは新たなモデルになる可能性がある。

 伊藤忠の就業規則では勤務時間は午前9時〜午後5時15分。残業する場合、午後10時までの勤務には時間あたりの固定給に対して25%の割増金、午後10時〜午前5時には50%の割増金を支給している。

 新制度では午後10時以降の深夜残業を禁止。午後10時以降は職場を完全消灯する。そのうえで、従来は25%だった午前5時〜同9時の早朝時間帯の割増率を50%に引き上げる。管理職はこれまで早朝の割り増しがなかったが、25%とする。

 原油や金属など欧米市場での国際商品取引や、海外貿易の実務など夕方以降が主な業務時間帯になる部署もある。例外を設ける可能性もあるが、取引を極力現地に任せることなどで残業を減らしていく考えだ。

 昨年度の伊藤忠の社員1人あたりの残業時間は月平均37時間だった。早朝に出社し保育園に子供を迎えに行くために定時に帰宅する女性社員などが働きやすい環境づくりにもつなげる。今後は早朝勤務を嫌う社員が仕事を自宅に持ち帰る「サービス残業」への対応が課題になりそうだ。(2013年8月2日 日経新聞)

東京エムケイ側に賠償命令/元社長の暴行、暴言認定(共同通信)

タクシー会社「東京エムケイ」(東京都港区)の乗務員ら5人が、勤務中に当時の社長にパワハラを受けたとして、同社と元社長に計約2,350万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、暴行や暴言を認定し、約500万円の支払いを命じた。

会社側は指導が目的だったと主張したが、秋元健一裁判官は「暴行が許されないのはもちろん、威圧的な態度で『辞めろ』と繰り返し言うなど、乗務員らの人格を否定し、多大な精神的プレッシャーを与えた」と指摘。社会的に許容される限度を明らかに逸脱し、違法と判断した。

判決によると、元社長は2011年8月、5人が運転するそれぞれの車の後部座席に乗り、運転席を蹴ったり、「辞めろ、おまえ」と大声を出したりした。

(共同通信)
2013年3月25日

育児休業社員に降格・減給、会社側賠償額を増額(読売新聞)

 育児休業後に不当に降格・減給されたとして、ゲームソフト制作会社「コナミデジタルエンタテインメント」(東京都港区)の元社員関口陽子さん(39)が同社に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁(設楽隆一裁判長)は27日、35万円の支払いを命じた1審・東京地裁判決を変更し、賠償額を約95万円に増額する判決を言い渡した。

 判決によると、関口さんは、サッカーゲームに登場する海外選手の肖像などの使用許諾を得るライセンス契約業務を担当していたが、長女出産に伴い2008年7月から9か月間休業した後、国内のライセンス契約業務に担当替えとなり、年俸が640万円から520万円に減額された。設楽裁判長は「本人の同意を得ずに報酬を大幅に減額することは許されず、人事権の乱用にあたる」と述べた。(2011年12月27日 読売新聞)

新任教諭自殺は公務災害/問題行動で負荷と静岡地裁(共同通信)

静岡県磐田市の市立小学校教諭だった女性が自殺したのは仕事上のストレスによるうつ病が原因だとして、公務災害ではないと判断した地方公務員災害補償基金静岡支部の認定を取り消すよう両親が求めた訴訟の判決で、静岡地裁は15日、原告の訴えを認め、認定を取り消した。

判決理由で山崎勉裁判長は「採用直後に担任したクラスで児童の問題行動が相次ぎ、強い心理的負荷を受けた」と指摘。同僚からの適切な支援も得られず、精神状態を悪化させたのが自殺の原因とした。

判決によると、女性は2004年に教員採用され、4年生のクラスを担任したが、児童が授業中に暴れるなどの問題行動に悩み、約2カ月でうつ病を発症。同年9月29日、自宅近くの駐車場で自分が乗った車に火をつけて自殺した。

判決後の記者会見で弁護団は、静岡地裁の判断を「新規採用教員の立場を考慮し、ストレスの大きさを的確に認定した」と評価し、控訴しないよう同基金静岡支部に求めた。女性の父親は「学校で何が起きているかを調査し、同じことが起きないよう対策を立ててほしい」と訴えた。

同支部は「判決の内容を精査して対応を検討したい」とコメントした。(2011年12月15日 共同通信)

過労死の企業名公開命じる/大阪地裁が初の判決(共同通信)

過労死などで社員が労災認定を受けた企業名を情報公開しないとした大阪労働局の決定の適否が争われた訴訟の判決で大阪地裁は10日、「公開しても社員のプライバシーや、企業の信用を傷つける恐れはなく、不開示は違法」と判断し、労働局の決定を取り消した。

原告側弁護団によると、企業名の情報開示を認めた判決は初めてで、「企業側が社会的監視にさらされることで、過労死をなくす努力をより強く求められることになる。健康管理態勢の改善につながる画期的な判決だ」と評価している。

田中健治裁判長は判決理由で、企業名を公開した場合の影響について検討。「社員の病名、職種など、労働局が公開して一般人が入手できる情報と企業名を照合しても、特定の個人を識別することは不可能だ」としてプライバシー侵害の可能性を否定した。

さらに「企業の社会的評価が低下する抽象的な可能性はあるとしても、情報公開でただちに取引先の信用を失うなど、適正な企業活動に支障が生じるおそれは認められない」と判断した。

労働局側は「労災を発生させたことを広く知られるのを恐れた企業側が、就労実態調査に協力的でなくなる」と主張したが田中裁判長は「一般的には想定できない」と退けた。

判決によると原告の市民団体代表の女性は2009年3月、02年4月以降に大阪労働局管内で脳梗塞やくも膜下出血、心筋梗塞などで労災補償をした事例の記録について、企業名などを開示するよう求めたが、労働局は09年4月、企業名を不開示とした。

判決は04年度作成の記録についてだけは、企業名の記載欄がないことを理由に、請求を棄却した。(2011年11月10日 共同通信)

契約社員4人の解雇撤回/JFE下請け会社が和解(共同通信)

鉄鋼大手JFEスチールの東日本製鉄所京浜地区(川崎市)内で働いていた同社の下請け会社共和物産(東京)の契約社員4人が、解雇されたのは不当として地位確認などを求めた訴訟は1日、共和物産が解雇を撤回し、未払い賃金約2,900万円を支払うことなどで、横浜地裁川崎支部(福島節男裁判長)で和解が成立した。

原告側の穂積匡史弁護士は「リーマン・ショック以降、全国で50以上の非正規社員切りの裁判が行われているが、職場復帰まで実現したのは異例で画期的」としている。

原告側によると、和解内容は4人が1日付で職場復帰し、共和物産は雇い止め期間の2009年4月〜11年10月分の賃金計2,914万円に加え、JFE側と連帯して解決金を支払う。解決金の金額は非公表。

原告は43〜58歳の男性で、数カ月ごとに雇用契約をそれぞれ更新していたが09年3月末、一方的に解雇を通告された。同7月、雇用継続などを求めて提訴した。

4人のうち2人はJFE側従業員と一緒に塗装作業などをし「実態は偽装請負だった」とJFE側にも雇用確認などを求めたが、和解内容はこの点に触れなかった。

JFEスチールは「早期解決のため、一定の解決金を支払うことにした。共和物産との請負契約は偽装ではなかったと認識している」とし、共和物産は「コメントは差し控えたい」としている。(共同通信 2011年11月1日)

残業代不払い123億円=労基署が1386社指導―10年度(時事通信)

厚生労働省は19日、賃金不払いのサービス残業に関する2010年度指導状況をまとめた。労働基準監督署から労働基準法違反として是正を指導され、不払いの残業代を社員に合計100万円以上支払った企業は、前年度比13.5%増の1386社。支払総額は6.2%増の123億円だった。
 企業数、支払総額ともに3年ぶりに増加へ転じており、厚労省は「リーマン・ショックの影響が薄らいで残業時間が増えたのが背景にある」とみている。
 サービス残業は過労死の温床といわれ、違反企業は8年連続で1000社を超える高水準となった。(2011年10月19日 時事通信)

 

オリンパス社員が逆転勝訴=内部告発後の配転無効―「人事権の乱用」・東京高裁(時事通信)

大手精密機器メーカー「オリンパス」(東京都渋谷区)社員が、内部告発によって不当に配置転換されたとして、同社などを相手に配転命令の無効確認と損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁であった。鈴木健太裁判長は「配転命令は人事権の乱用に当たる」として、請求を棄却した一審東京地裁判決を変更し、配転先で勤務する義務がないことを確認するとともにオリンパスと上司1人に計220万円の賠償支払いを命じた。
 訴えていたのは浜田正晴さん(50)。判決によると、精密検査システムを販売する部署のチームリーダーだった浜田さんは、上司らが重要な取引先の社員を引き抜こうとしていることを、社内のコンプライアンス室に通報。その後、新事業のための研究職などに配置転換された。 (2011年8月31日 時事通信)

守衛の仮眠、休憩は労働/賃金170万円支払い命令(共同通信)

鉄道総合技術研究所のビル管理などを担当している「ジェイアール総研サービス」(東京)で守衛として働いた男性(53)が、仮眠や休憩は労働時間に当たるとして計約250万円分の未払い賃金などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は2日、請求を棄却した一審東京地裁立川支部判決を変更し、約170万円の支払いを命じた。

市村陽典裁判長は「休憩の際は外出などの自由行動が制限され、仮眠時も緊急時の対応が義務付けられていた」と指摘し、「労働からの解放が保障されておらず会社の指揮命令下にあり、労働基準法上の労働時間に当たる」とした。

判決によると、男性は2003年に嘱託社員として同社に採用され、06年の退職まで東京都国立市にある鉄道総研の施設で守衛を務めていた。(共同通信)8月2日

解雇無効と賃金支払い命令 旧GW子会社に横浜地裁(共同通信)

人材派遣のアドバンテージ・リソーシング・ジャパン(旧グッドウィル・グループ)の子会社「テクノプロ・エンジニアリング」(東京)を解雇されたのは不当として、神奈川県内の男性(40)が地位確認などを求めた訴訟の判決で、横浜地裁は25日、解雇を無効と認め、残業代などを除く毎月約30万円の賃金を解雇時にさかのぼって支払うよう同社に命じた。

原告弁護団によると、2009年3月に発表された4,000人に上る同グループの人員削減計画をめぐり、解雇の無効が判決で認められるのは初めてという。

判決理由で、深見敏正裁判長は「切迫した人員削減の必要性はなく、解雇を回避する努力を尽くしたとも認められない」などと指摘した。

判決によると、男性は1996年に正社員としてテクノプロ社に入り、メーカー工場に派遣されていたが、人員削減計画に伴い、2009年4月末に解雇された。会社側は1カ月前に解雇予告をしたが、具体的な解雇理由や経営状況は明らかにしなかった。

テクノプロ社は「判決文を見ていないのでコメントできない」としている。(2011年1月25日 共同通信)

資格学校のTAC社員、過労死 労基署が労災認定(朝日新聞)

 資格取得の専門校を全国で経営する「TAC」(東京都)の男性社員(当時35)が昨年3月に死亡したのは過労死だったとして、中央労働基準監督署が労災に認定した。遺族と弁護士が7日、会見して公表した。

 遺族によると、男性は亡くなる4カ月前にTACに転職し、経理を担当。午前9時ごろから深夜まで働くことが多く、亡くなる直前は12日間連続で勤務。休日の朝に自宅で倒れ、急性虚血性心疾患で亡くなったという。

 労基署が認定した時間外労働は、死亡前の1カ月間は41時間9分、その前の1カ月間は125時間13分だった。

 

 TACの法務部長は「労災認定は厳粛に受け止めたい。男性が亡くなった後から、不必要な残業がないかを確認する取り組みを始めた」と話している。 (2011年1月7日 朝日新聞)

非常勤講師の解雇無効/新潟地裁が“救済”判決(共同通信)

新潟県加茂市の私立加茂暁星高で非常勤講師を務めていた女性2人が、1年契約で長年雇用されてきたのに一方的に雇い止めにされたのは不当として、地位確認などを求めた訴訟の判決で、新潟地裁(谷田好史裁判官)は12月22日、解雇を無効とし、2人に約190万円と約300万円の未払い賃金を支払うよう学校側に命じた。

訴えていたのは理科を教える女性と、数学を教える女性。記者会見した2人は「常勤の教員と同等の仕事をしてきた。全国の非常勤で働く人を救う画期的な判決になった」と話した。

判決によると、2人は産休期間を除き25年と17年にわたり、1年契約を更新しながら同校に勤務。学校側は2007年2月、生徒数減少や経営状態悪化を理由に2人に雇用を継続しないと伝え、同3月末で雇い止めにした。

判決は「人員削減の必要性を学校側は立証できていない。雇い止めに関する2人への説明は不十分で、雇い止めを回避する努力もしていない。長年勤めた2人が雇用継続を期待することには合理性がある」と指摘した。(2010年12月22日 共同通信)

<提訴>「すき家」運営ゼンショー、団交拒否 労組、362万円賠償求め(毎日新聞)

牛丼チェーン「すき家」を運営する外食大手「ゼンショー」(東京都港区)が労働組合の団体交渉を拒否し、中央労働委員会による不当労働行為の救済命令にも応じないのは労働者の権利侵害に当たるなどとして、首都圏青年ユニオンと組合員の福岡淳子さん(43)が13日、同社を相手取り、損害賠償など362万円の支払いを求め東京地裁に提訴した。

 訴状によると、同社は06年7月からアルバイトの解雇撤回や時間外手当の支給を求め「すき家」の従業員が加入した同労組との団交に応じ、一定の労働環境改善を進めた。同社は07年2月に突然、団交を拒否。中央労働委員会などが同労組の申し立てを受け、団交を行うよう命じたが、応じていないという。

 同労組は、団交の遅れによって必要になった組合活動のための交通費など300万円の支払いを求めた。

 福岡さんは、売上金の紛失を巡って不当な疑いをかけられて降格させられたとして、降格前の賃金との差額62万円を請求した。

 代理人の笹山尚人弁護士は「中労委の命令を無視して話し合いのテーブルにも着かないという姿勢は異例。組合の弱体化目的以外の何ものでもない」と話している。ゼンショーは「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。(2010年12月14日 毎日新聞)

上司の叱責「心理的負担」 会社員自殺、労災認める(共同通信)

1999年に自殺した出光タンカー(東京)の男性社員の名古屋市在住の遺族が「上司の厳しい叱責などが原因だ」として、国に対し労災と認めなかった処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は18日、請求を認めた。

渡辺弘裁判長は、直属の上司による叱責は (1)ほかの人が見ている場所で公然と行った (2)感情的表現が多く「死ね」などの暴言もあった (3)他部署からも注意を受けるほどだった―などとして「企業での一般的な水準を超えていた」と指摘。

さらに「同僚や別の上司らに改善を訴えても状況が改善されず、男性の心理的負荷は精神的な障害を起こすほど過重だった」として、自殺は業務が原因と結論付けた。

判決によると、男性は97年7月に出光興産から出光タンカーに出向し経理などを担当。99年7月ごろ、うつ病の状態に陥り同26日に自殺した。遺族は2001年に労災申請したが、新宿労働基準監督署が03年に不支給とし、再審査も退けられた。(2010年10月18日 共同通信)

「非正規」賃上げ幅、正社員以上を要求へ…連合(読売新聞)

 連合は2011年春闘で、派遣やパートなど非正規雇用労働者の賃金について、正社員以上の引き上げ幅を求めていく方針を固めた。

 正社員と非正規労働者の賃金格差を縮めるのが狙いで、21日の中央執行委員会に提案する春闘の基本構想案に盛り込む。これにより、非正規労働者の待遇改善に向けた取り組みが一層強化される。

 連合は今年の春闘で、ベアなどの賃上げ要求を5年ぶりに見送る一方、初めて、非正規労働者を含めた全労働者の待遇改善を要求の柱に掲げ、組合員以外も含めた非正規労働者の待遇改善を求めた。

 来春闘では、非正規労働者の正規化とともに、「時給ベースで正社員以上の賃上げ」という一歩踏み込んだ要求目標を掲げたい考えで、連合全体で取り組む姿勢を示すため「非正規共闘会議」(仮称)を新設、非正規労働者が多い産業別労組の参加を募るとしている。 (2010年10月20日 読売新聞)

休暇取得率47.1%=政府目標遠く―厚労省調査(読売新聞)

 厚生労働省が14日発表した就労条件総合調査によると、昨年1年間の正社員の年次有給休暇取得率は47.1%で、前年から0.3ポイント低下した。政府は6月に閣議決定した新成長戦略で、余暇増大による消費刺激効果を期待し、2020年までに取得率を70%に引き上げる目標を掲げた。しかし、最近3年間は40%台後半にとどまり、遠く及ばない状況だ。
 調査は常勤の従業員30人以上の企業6143社を対象に実施。有効回答率は71.7%。
 それによると、09年に企業が付与した有給休暇は、労働者1人平均で17.9日。このうち実際に取得したのは8.5日だった。 (2010年10月14日 読売新聞)

グッドウィル「名ばかり管理職」訴訟和解 残業代支給へ(朝日新聞)

 2009年末に解散し、清算中の日雇い派遣大手グッドウィルの元支店長17人が、管理監督者の実態がない「名ばかり管理職」だったとして、未払い残業代など計約7千万円の支払いを求めた訴訟が、5日までに東京地裁で和解が成立した。会社側が残業代や慰謝料などを支払う内容で金額は非公表だが、総額は数千万円になると見られる。

 原告は、06年から08年7月にグッドウィルが廃業するまで、全国の支店に勤務していた20〜50代の元支店長ら。原告によると、多い月では残業時間が100時間を超えることもあった。会社側は「支店長は残業代の対象外となる管理監督者」として残業代を支払っていなかったが、採用や時給引き上げなどの裁量権はなく、実態は管理監督者とは言えないものだったという。

 元支店長らは08年10月、最大2年間分の未払い残業代の支払いを求め、同地裁に労働審判を申し立て、その後、裁判に移行。元支店長らが管理監督者にあたるかどうかが争われていた。

 当時、会社側は残業時間の上限を月30時間として、それ以上の届け出をしても30時間に書き換えていたという。今回の残業代の額は、会社に残る記録を基に算出したため、請求額よりは少なくなったという。 (2010年10月5日 朝日新聞)

 

阿久根市長側が上告断念…懲戒免職取り消し訴訟(読売新聞)

 鹿児島県阿久根市の職員人件費に関する張り紙をはがし、竹原信一市長から懲戒免職処分を受けた男性係長(46)が処分取り消しを求めた訴訟で、市長側は、処分を取り消した福岡高裁宮崎支部の控訴審判決を受け入れ、上告を断念する方針を固めた。

 竹原市長が専決処分で副市長に選任した仙波敏郎氏(61)が30日、読売新聞の取材に対し、「上告できる理由(要件)というのは厳しく、該当しないと判断した。29日夜、市長と話し合って決めた」と話した。

 今月17日の控訴審判決によると、男性は昨年4月、職員数と人件費総額が記載された張り紙をはがし、約3か月後に懲戒免職処分を受けた。判決は「処分は社会観念上、著しく妥当性を欠き、裁量権の乱用に当たり違法」と認定。市長側の控訴を棄却した。 (2010年9月30日 読売新聞)

<東京都>20年以上「臨時職員」 2カ月ごとに契約更新(毎日新聞)

東京都の施設で臨時職員として司書をしてきた女性(66)が、契約更新を繰り返して結局、20年以上も勤めていたことが分かった。臨時職員は、交通費や諸手当の支給がなく、地方公務員の医療保険にも加入できない。都は「20年も臨時で働いた人がいたかは確認できないが、いたとしても法的な問題はない」としているが、法律家からは「労働者の権利を守る多くの法を無視した行為だ」と批判の声が上がっている。

 女性は都立施設内の図書室に司書として勤務。専門書や自治体の統計書などを管理し、職員への貸し出しや資料整理などの仕事を一手に引き受けていたという。しかし、臨時職員に関する都の要綱は「1回2カ月の勤務で、やむをえず更新する場合も連続雇用期間が6カ月を超えることができない」などとしている。このため、女性は2カ月に1回契約を更新。近年は、5カ月働いて1カ月休むという勤務形態を続けていたという。

 女性は「長年、2カ月ごとに契約を交わすことに疑問を感じていたが、やりがいもあったし、仕事を失いたくないので続けていた」と話している。

 都には約600人の臨時職員を雇用している局もあり、同様の状態にある「臨時職員」は他にもいる可能性がある。

 労働問題に詳しい弁護士は「臨時とは言えない継続的な仕事を任せながら、20年も社会保険のない不安定な雇用状態を続けるのは極めて問題だ」と指摘している。(2010年9月29日 毎日新聞)

未払い残業代、計2億円超支払いへ マックスバリュ東北(朝日新聞)

流通業界大手イオングループのマックスバリュ東北(本社・秋田市)は27日、未払い残業があったとして、従業員約千人に約2億2千万円を支払うと発表した。

 同社は3月、秋田県内の2店舗で未払い残業があったとして大曲労働基準監督署から是正勧告を受け、青森、岩手、秋田、山形各県の全90店舗を調べた。過去2年間で従業員8687人中1009人が未払い残業をし、1カ月間の残業時間は1人あたり平均7.1時間。未払い金は計2億1997万6千円にのぼり、同社は11月末までに支払いを終える予定としている。 (2010年9月27日 朝日新聞)

すき家のゼンショー、残業代不払い認める 団交は応じず(朝日新聞)

牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショー(東京)のアルバイト店員が残業代の支払いを求めていた裁判が、原告の主張を会社側が全面的に認め決着した。だが、会社は店員と「雇用契約がない」との主張を変えておらず、店員が加入する労働組合との団体交渉には応じていない。

 訴えていたのは、仙台市の店舗で働く福岡淳子さん(43)ら3人。残業代の割り増し分約100万円の支払いを求めて2008年に東京地裁に提訴していた。争う姿勢だった会社側は8月下旬、原告の主張を全面的に認めた。

 福岡さんは00年にアルバイトとして入社し、調理、接客、事務などを担当していた。深夜や休日も働いていたにもかかわらず、支払われていないとして、05年10月から06年10月までの割り増し分などを請求した。

 8日に会見した福岡さんは「裁判の結果は大変うれしい。だが、会社は団交のテーブルにつかない。従業員が安心して働ける環境にはほど遠い」と話した。

 福岡さんは07年に首都圏青年ユニオンに加入。会社側が残業代の支払いについて団体交渉に応じないため、東京都労働委員会に申し立てた。会社は「(3人とは)労働契約ではなく、請負契約に類似した業務委託」などと主張して応じなかったため、民事裁判を起こした。

 東京都労委は09年、同社に団体交渉に応じるよう命令。会社側は不服申し立てをしたが、中央労働委員会は今年7月棄却した。ところが、会社側は「使用従属関係を有さず、(中略)労働条件等処遇について決定しうる権限を有しない」と従来の姿勢のままだという。

 ユニオンの河添誠書記長は「アルバイトだからといって労働者の権利が損なわれてはならない。今回の勝利はアルバイトとして働くすべての人を励ますものだ」と評価。一方で「労働委員会の命令を無視して団体交渉に応じないのは法律違反だ。大企業として許されない」と批判する。

 ゼンショーの広報担当者は「コメントは差し控えたい」としている。 (2010年9月8日 朝日新聞)

休憩なしで24時間勤務…警備会社を書類送検(読売新聞)

 法定の休憩時間を与えずに勤務を続けさせたとして、中央労働基準監督署は10日、家庭向け防犯業務などを請け負っている警備会社「全日本ガードシステム」(文京区)と同社常務(66)ら社員5人を、労働基準法違反の疑いで書類送検した。

 発表によると、昨年7月〜今年1月の間、24時間勤務の警備員22人に対し、休憩時間を取らせずに同社が用意したアパートなどで待機させた。 (2010年9月11日 読売新聞)

三菱製紙社員の過労死認定/工場業務過重と東京地裁(共同通信)

三菱製紙の技術職主任だった男性が虚血性心疾患によって55歳で死亡したのは過労が原因だとして、家族が向島労働基準監督署の遺族補償給付不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は8月26日、労災と認定し請求を認めた。

判決によると、男性は1999年5月の死亡当時、東京都内にある工場で品質判定やクレーム対応などを担当。静岡県への出張途中にJR上野駅で倒れ、搬送先の病院で間もなく死亡した。

青野洋士裁判長は「ルーペなどを使った精密な品質確認を求められ、クレーム対応などでの心理的、身体的負荷も高かった上、担当部門の減員もあって業務がさらに過重となっていた」と指摘。

死亡前の半年間は所定外労働時間が1カ月平均で84時間に上っていたとして「死亡と業務の因果関係が認められる」と結論付けた。

家族は2004年4月に労災認定を申請したが、翌05年2月に退けられたため、08年7月に提訴した。(2010年8月26日 共同通信)

<日産>事務系派遣を廃止 直接雇用の「契約」に(毎日新聞)

日産自動車(本社・横浜市)が10月から、事務系派遣社員を段階的に直接雇用の契約社員に切り替えることが分かった。東京労働局から労働者派遣法に基づく是正指導を受け、方針転換を迫られたとみられる。130万人にも及ぶ事務系派遣。各地で問題が相次ぎ、秋の臨時国会では派遣法改正案の審議も控える。業界大手の動きは他社にも影響を与えそうだ。

 同社広報部などによると、現在日産で勤務している事務系派遣社員は700〜800人。今後は派遣社員の受け入れを中止。契約期間は半年で、更新最長は判例上、雇い止めがしづらくなる3年を超えない2年11カ月の契約で採用する方針だ。既に募集を始めている。

 同社は2000年代半ばから派遣社員を増員。08年秋のリーマン・ショックで製造・事務合わせて数千人規模の派遣社員を解雇し、社会問題になった。昨年5月には、派遣期間の制限のない専門業務と偽って派遣社員を受け入れ仕事をさせていたとして、東京労働局から是正指導を受けた。関係者によると、是正指導後、社内では派遣社員への対応が厳しくなっているという。

 今回の決定について同社広報部は「法を守っているつもりでも、実際には問題のあるケースもあり、グレーゾーンの解釈が難しい。直接雇用のほうが会社にとっても従業員にとっても良いと判断した」などと説明する。

 一方で、日産は現在働いている派遣社員の処遇を明らかにしておらず、「新たな派遣切りや雇い止めにつながるのでは」との不安の声も広がっている。

 労働問題に詳しい棗(なつめ)一郎弁護士は「企業はこれまで、責任も義務も伴わない派遣労働者を使ってやりたい放題やってきたが、規制強化の流れの中で、メリットが薄れたのだろう。派遣法改正を機に、同様の動きは増えるだろう」と話している。(2010年8月18日 毎日新聞)

<ダイキン>期間工4人が提訴へ 大阪地裁に雇用継続求めて(毎日新聞)

空調機器大手「ダイキン工業」の堺製作所(堺市)で、今月末に雇用契約の期限を迎える期間工4人が近く、雇用の継続を求めて大阪地裁に提訴する。4人は「偽装請負」状態で長期間働いたが、大阪労働局による同社への是正指導を受け、他の494人とともに直接雇用された。4人は「長期間の偽装請負は労働者派遣法などに違反しており、直接雇用の契約は請負時代から成立していた」と主張、直接雇用の成立時期が主な争点になる見通しだ。

 4人は、同社堺製作所内で10〜18年間、空調機器の製造工程で働いてきた30〜50代の男性で、08年3月から期間が最長2年半で雇用された。

 関係者によると、堺製作所では90年代以降、業務を複数の請負会社に委託しながら、実際にはダイキンの社員が請負労働者に業務を指示する偽装請負の状態にあったという。

 労働局が07年12月、労働者派遣法違反で同社を是正指導。請負労働者は直接雇用されたが、賃金は時給1300円ほどで請負時代と待遇がほとんど変わらないうえ、最長2年半の有期契約という。

 職場には、失業する期間工に代わって働く新規雇用の期間工が既に配置されており、提訴予定の男性らは作業方法などを引き継ぐよう指示を受けたという。

 労働者派遣法で、派遣労働者は臨時的・短期的な労働力と位置づけられ、受け入れは原則3年間(最長)に制限されている。

 4人の代理人、村田浩治弁護士(大阪弁護士会)は「長年にわたり偽装請負をした揚げ句、有期雇用を押し付け、最後は雇い止めという形で解雇する。こんな脱法的な手法は許されない」と話している。

 4人は今月16日、同社に団体交渉を申し入れており、ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室は「団体交渉の申し入れに対応する方向で検討したい」としている。(2010年8月17日 毎日新聞)

内部告発した三菱重工社員、「仕事奪われ、うつ状態に」(朝日新聞)

 社内の不正行為を告発したら仕事を取り上げられ、うつ状態になったなどとして、労災認定を求めていた三菱重工業社員の西村茂さん(56)について、国の労働保険審査会は労災と認める決定をした。

 7月14日付の裁決書などによると、西村さんは同社神戸造船所に勤めていた2004年7月、複数の社員が虚偽の実務経験証明書を国土交通省の外郭団体に提出して監理技術者資格者証を不正取得したとして、社内のコンプライアンス委員会に通報した。

 その後、所属部門の再編をきっかけに、専門分野とは異なる雑務しか与えられなくなった。05年1月から眉毛の脱毛や頭痛の症状を訴え、自律神経失調症やうつ状態との診断を受け、断続的に休職しながら治療を受けていた。

 西村さんは一連の病気は業務上の理由で発病したとして、神戸西労働基準監督署に労災申請したが、認められなかった。処分を不服として兵庫労働者災害補償保険審査官に審査請求したが棄却され、労働保険審査会に再審査請求していた。

 同審査会は労災を認めた理由について「高い資格を持ちながら雑務というべき補助的業務を担当させられた心理的な負荷は相当強く、会社側は改善する積極的な動きをとらなかった」とした。

 西村さんは「内部告発後の会社の対応に問題があった点を認めてもらい、本当にうれしい」と話している。三菱重工業神戸造船所は「労基署から決定について説明を受けたが、会社としてコメントすることはない」としている。 (2010年8月4日 朝日新聞)

広がらぬ「内部告発」、不利益扱い絶えず(読売新聞)

内部告発者の保護を目的とする公益通報者保護法が、来年4月に施行5年となるのを前に、国が見直しに向けた作業を始めた。

 施行後しばらくは、食品偽装問題などで内部告発が相次ぎ、注目を集めたが、国の昨年の調査では、内部通報制度を導入している法人は半数に満たず、労働者の法の認知率も3割未満と低迷。告発者が不利益を被るケースも絶えず、法の実効性確保に向け、罰則規定新設などが検討課題になっている。

 同法は、三菱自動車のリコール隠し事件や雪印食品(解散)の牛肉偽装事件などが内部告発で明らかになったことを背景に、2006年4月に施行。企業に対し、内部告発を理由にした解雇を無効とし、降格、減給などの不利益な処分を禁じた。

 07〜08年には、ミートホープ(破産)の食肉偽装事件や、中国産ウナギの産地偽装事件などが内部告発によって相次ぎ発覚した。

 しかし、違反企業に対する罰則規定がなく、保護される告発内容も犯罪行為に限定。報道機関など外部への告発は、証拠隠滅の恐れがある場合など保護に厳しい条件があり、「かえって告発しにくい」という声も多く、法の浸透はいま一つ。

 内閣府が上場・非上場企業を中心に行った09年1〜2月の調査では、回答した4996法人のうち、内部通報制度を導入しているのは2211法人で、過去1年間の告発件数は、うち4割が「0件」とした。 (2010年7月21日 読売新聞)

<会社分割>「事前協議ないと転籍は無効」最高裁が初判断(毎日新聞)

日本IBM(東京都中央区)の元社員6人が、会社分割の方法で設立された新会社に違法に転籍を強いられたとして、地位確認などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は12日、1、2審で敗訴した元社員側の上告を棄却した。元社員らの敗訴は確定したが、判決は「事前の説明や協議が全く行われなかったり、不十分だった場合は転籍は無効となる」との初判断を示した。

 日本IBMは02年、ハードディスク部門を分割して新会社を設立し、日立製作所(千代田区)に売却した。元社員側は「不採算部門の切り捨てで、転籍は無効」と訴えた。

 判決は、「会社分割の際、会社は事前に転籍させる労働者本人の希望を聞き、業務内容などを協議する」との商法の付則を会社が守らなかった場合は、転籍が無効となる可能性を示したうえで「IBMによる説明や協議が不十分だったとは言えない」と判断した。(2010年7月12日 毎日新聞)

<非正規雇用者>9月末までの契約切れ増加 厚労省調査(毎日新聞)

 厚生労働省は29日、9月末までに職を失ったか失うことが決まっている非正規雇用労働者の数が先月の調査から4507人(今月17日現在)増えたとする調査結果をまとめた。調査対象期間が先月調査より3カ月延びたことと、契約の区切り時期が重なったことなどが理由と見られる。08年10月からの累計は28万2181人になる。

 新たに把握された労働者の就業形態別の割合は期間労働者などが49.7%(2240人)で最多、パートなどが30.6%(1379人)、派遣が16.3%(736人)、請負が3.4%(152人)だった。期間労働者の比率が高まっている。

 一方、一つの会社から正社員が100人以上離職した「大規模離職」のまとめでは、5月以降に把握できたのは1716人。前回5月発表の5105人から大きく減少した。(2010年6月29日 毎日新聞)

<富士通>元女性社員いじめでうつ認定 大阪地裁(毎日新聞)

 同僚らのいじめが原因で不安障害や抑うつ状態になったのに労災と認められなかったのは不当として、富士通京都支社に勤務していた元社員の女性(45)が国に療養補償給付金の不支給処分取り消しを求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であった。中村哲裁判長は「いじめは集団で長期間継続しており、内容も陰湿。女性が受けた心理的負荷は強度と言わざるを得ない」として業務との因果関係を認め、処分取り消しを命じる判決を言い渡した。

 女性はパソコン講師などをしていたが、体調が悪くなり02年11月から休職。05年6月に「休職期間満了」で解雇された。京都下労働基準監督署に療養補償給付金を請求したが、06年5月、「疾病は業務に起因したとは認められない」と判断された。

 判決は、女性が同僚から「営業の仕事をしていないのに高給だ」などとねたみを持たれ、00年4月から02年11月、悪口や陰口を言われたと認定。職場以外の心理的負荷がないことから「疾病と業務に因果関係を認めなかった処分は不適法」とした。

 富士通の話 判決内容を把握していないのでコメントできない。(2010年6月23日 毎日新聞)

<年金機構>長期派遣受け入れ 労働局が是正指導(毎日新聞)

年金の各種届け出の入力業務を巡り、日本年金機構は15日、派遣期間が最長1年の一般業務なのに長期間派遣を受け入れていたとして、東京労働局から労働者派遣法違反による是正指導を受けたと発表した。これを受け、日本年金機構は10月から、入力業務について、すべて派遣契約から請負契約に切り替える。

 指摘されたのは、日本年金機構の東京事務センター(江東区)で働く派遣社員約240人について。人材派遣2社から派遣され、年金の加入や脱退の届け出などをパソコンで入力する仕事をしてきた。派遣業務は、専門26業務以外の一般業務は派遣期間が原則1年で、あらかじめ届け出れば3年まで延長が認められる。だが、同センターの派遣社員は、旧社会保険庁時代の06年4月から同じ形態で派遣されていた。東京労働局は、この業務が数字や文字の単純入力で、専門26業務中の「事務用機器操作」に該当しない、と判断した。

 全国では、東京事務センターを含め47カ所にある事務センターで計約1360人が同様の形態で派遣社員が入力業務を行っている。日本年金機構は、厚生労働省の内部調査で発覚したと説明している。同日の閣議後会見で長妻昭厚生労働相は「大変恥ずかしいこと」と述べた。(2010年6月15日 毎日新聞)

<労働審判>申し立て過去最多 不況を反映(毎日新聞)

 雇用や賃金を巡る労働者と事業主間のトラブルの迅速解決を図る「労働審判」の09年の申立件数が、過去最多の3468件(前年比1416件増)になったことが最高裁のまとめで分かった。不況を反映し、特に東京や大阪などの大都市部で急増し、利用が伸び悩んでいるとされる地方でも利用者が増えている。一方、大半の地裁支部では申し立てができないことが課題だ。

 昨年1年間の受理件数が100件を超えたのは▽東京(1140件)▽大阪(299件)▽名古屋(275件)▽横浜(256件)▽福岡(208件)▽さいたま(154件)▽神戸(125件)の7地裁。期間が違うものの、いずれも初年度の06年4〜12月に比べ、3〜7倍程度に跳ね上がった。

 地方でも利用が伸び始め、06〜08年は1ケタで推移していた水戸や金沢、奈良など15地裁では、09年に初めて10件を超えた。地方は労働者側の権利意識が控えめなうえ、弁護士が少なく手が回らないとの見方もあったが、日本労働弁護団副会長の徳住賢治弁護士は「労働審判の評判が大都市、中堅都市から広がっているのではないか。この1〜2年でさらに増える可能性もある」との見方を示す。

 しかし、地裁支部では、今年4月から申し立てを受理し始めた東京地裁立川支部と福岡地裁小倉支部以外では、取り扱われていない。山口地裁は昨年初めて受理件数が10件を超えたが、本庁から車で1時間以上かかる下関市や岩国市の支部では制度を利用できないのが実情だ。山口県内の男性弁護士は「最寄りの裁判所に申し立てられないと、敬遠しがちだ。制度の趣旨を思えば支部でもできた方がよい」と話している。

 ◇ことば 労働審判

 賃金不払いや解雇など労働に関するトラブルを解決するため、06年4月に導入された。裁判官1人と雇用・労使関係に専門知識を持つ審判員2人の計3人が合議で解決案を示す。06〜09年の平均審理期間は74.7日で、判決までに1年以上かかることが多い通常の裁判に比べ短期間で解決でき、申立人の負担を軽減できるのが特徴。(2010年6月7日 毎日新聞)

<ブラック企業>長時間残業強制、低待遇……働かせ方、労働法に違反(毎日新聞)

 ◇長時間残業強制、低待遇、退職強要…

 「ブラック企業」とは、残業代不払いやパワハラなど労働法に違反する状態の労働を強いる企業のことだ。若年者で非正規雇用労働者が増える中、正社員の仕事を得ても、ブラック企業でひどい目に遭うという現状が浮かぶ。非正規とブラック企業。両者の関連を問う議論が始まっている。

 「基本給20万円で募集があったのに、就職したら実は残業代込み。長時間の残業を強制されている」

 今月15日、労働者の働き方を人権の視点で議論している研究会「職場の人権」などが開いたブラック企業を考えるシンポジウム。若者の労働問題に取り組むNPO「POSSE」の今野晴貴代表は、寄せられた相談からブラック企業のやり口の一端を紹介した。

 正社員としての仕事を得ても、こうしたブラック企業だったり、昇給制度や賞与がない会社、安易に解雇されるなど、安定や終身雇用を誇った従来の正社員の扱いとは違う「周辺的正社員」と呼ばれる人たちが増えている。POSSEが行った労働実態調査では、正社員の約4割に定昇や賞与がない。今野代表は「典型的な正社員の割合は縮小している」と分析する。

 IT関連の会社で正社員として働く東京都内在住の女性(28)は、納期に追われ、ほぼ毎日会社に泊まり込んでいる。しかし、残業代は20時間分しか支払われず、週1回の休みもない。それでも正社員だと思って頑張ってきたが、「人間関係が下手だ」と自主退職を迫られた。

 以前は非正規で働いていた女性は「勉強してITの資格を取り、正社員で就職できた。でも、安定した仕事でもなく、待遇が良いわけでもなかった。まじめに働いた結果がこれだと思うと、泣くに泣けない。もう希望はない」と怒る。

 この女性のようなケースのほか、パワハラで心に傷を負って働けなくなるケースも少なくない。今野代表は「企業としては、利益のために簡単に解雇したり、ひどい労働条件にするのは合理的かもしれない。しかし、被害を受ける人が働けなくなることによる個人的、社会的被害は甚大だ」と断じる。

 「職場の人権」代表の熊沢誠・甲南大名誉教授は、非正規と周辺的正社員の問題を「相互補強の関係」と指摘した。熊沢代表は「非正規は不安定で低賃金、スキルアップも望めない状況で、ワーキングプア(働く貧困層)として固定化される。周辺的正社員は、ワーキングプアになることを恐れ、それが過重労働のムチとなる」と言い、20〜30代の労働者の2割が過労死予備軍と言える長時間労働をしているとした。

 若者の労働意識に詳しい本田由紀・東京大教授は「非正規は餓死の恐怖から(企業の)違法行為を受け入れ、正社員はそのことに対する恐怖から過酷な労働状況を受け入れる」と二つの働き方の関係を述べた。こうした状況を放置することで、低処遇で破壊された非正規労働者とその家族まで含めた生活の再建や、心を病み働けなくなった人の仕事への復帰などに必要な社会的な費用の負担が増大するとの指摘もあった。

 シンポでは、これらの問題の解決への処方せんも議論された。同じ仕事には同じ賃金を支払う「同一価値労働同一賃金」の導入や、正規、非正規の「雇用身分差別」をなくすことなどが提起された。

 明治大の遠藤公嗣教授は「この状態を変革できないと、日本社会の全般的な悪化が避けられない」と警告。熊沢代表は「労働運動の復権が求められる。労組は劣悪な正社員だけ、あるいは非正規だけに力を入れるのではなく、双方の問題の解決を目指す取り組みが必要だ」と労組の奮起を促した。(2010年5月31日 毎日新聞)

「日本海庄や」過労死訴訟、経営会社に賠償命令(読売新聞)

 全国チェーンの飲食店「日本海庄や」石山駅店(大津市)で勤務していた吹上元康さん(当時24歳)が急死したのは過重な労働を強いられたことが原因として、京都市に住む両親が、経営会社「大庄」(東京)と平辰(たいらたつ)社長ら役員4人に慰謝料など約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、京都地裁であった。

 大島真一裁判長は「吹上さんの生命、健康を損なわないよう配慮すべき義務を怠った」として、同社と4人に対し、約7860万円の支払いを命じた。

 原告側の弁護士によると、過労死を巡る訴訟で、役員の賠償責任を認めた司法判断は珍しいという。

 判決によると、吹上さんは2007年4月に入社後、石山駅店に配属されたが、同8月11日未明、自宅で就寝中に急性心不全で死亡。死亡まで4か月間の時間外労働は月平均100時間以上で、過労死の認定基準(月80時間超)を上回り、08年12月に労災認定された。

 大島裁判長は、同社が当時、時間外労働が月80時間に満たない場合は基本給から不足分を控除すると規定していたと指摘。「長時間労働を前提としており、こうした勤務体制を維持したことは、役員にも重大な過失がある」と述べた。

 閉廷後に記者会見した父親の了(さとる)さん(61)は「期待した通りの結果。裁判などで公になっていない過労死の問題を抱えている方々に励みになる内容だ」と判決を評価。母の隆子さん(55)は「従業員が過労死した企業には公表義務を課すなど、社会全体で厳しい目を向けて監視して行く必要があると感じた」と語った。

 大庄広報室は「まだ判決が届いておらずコメントできないが、今後は内容を十分に検討して対応する」としている。(2010年5月25日 読売新聞)

1年以上失業114万人=職探し長期化―総務省1〜3月期調査(時事通信)

 総務省が18日発表した労働力調査(2010年1〜3月期平均)によると、完全失業者(332万人)のうち期間1年以上の長期失業者は前年同期比23万人増の114万人で、四半期ベースで過去3番目に多い水準だった。100万人を超えたのは05年1〜3月期以来5年ぶりで、増加幅は02年の調査開始以来、最大になった。
 総務省は「職がなかなか見つからず労働市場に長期間滞留する失業者が多く、さらに増える可能性もある」と指摘する。(2010年5月18日 時事通信)

派遣添乗員の残業代支払い命令 「みなし労働」認めず(朝日新聞)

 労働時間の計算が免除される「みなし労働時間制」の適用は不当だとして、阪急交通社の子会社、阪急トラベルサポート(本社・大阪市)の派遣添乗員の女性(52)が、未払い残業代約56万3千円などの支払いを求めた訴訟の判決が11日、東京地裁であり、鈴木拓児裁判官は全額の支払いを命じた。

 女性は、阪急交通社に派遣され、国内旅行の添乗業務を担当していた。1日の労働時間は、休憩を除き所定内8時間と所定外3時間の計11時間。会社側は、「みなし労働時間制」が適用されるとして、残業代を支払っていなかった。

 会社側は「業務は事業場外で行われており、会社の指揮命令は及ばず、労働時間を算出することも困難」と主張したが、判決は、携帯電話での連絡や報告書で労働時間を把握できると指摘。さらに、ツアー客に常に同行している添乗員は会社の指揮命令下にあるとして、2007年3月〜08年1月の残業代の支払いを命じた。また、会社が労働基準監督署の是正勧告に従わなかったことも批判。未払い残業代と同額の付加金の支払いも命じた。

 阪急トラベルサポートの担当者は「業務の実態からかけ離れた判決で承服しがたく、控訴する」としている。

 女性が加入する全国一般東京東部労組によると、「みなし労働時間制」にはあたらないとして労基署の是正勧告を受ける旅行会社は多い。指導に従わない例も珍しくないという。 (2010年5月11日 朝日新聞)

 

<日本郵政>非正規を正社員化 6.5万人対象(毎日新聞)

 日本郵政は7日、グループ全体で約21万人いる非正規社員のうち、「時給制で勤続3年以上(月給制は2年以上)」で、「労働時間週30時間以上の60歳未満」の条件を満たす約6万5000人が正社員化の対象になると発表した。希望者を対象に資格審査を実施し、合格者を11月をめどに正社員化する。これに伴い、来年度の新卒一般職の採用を前年度比12%減の2800人に抑制する。

 グループ内従業員の半数を占める非正規社員の正社員化は、亀井静香金融・郵政担当相が日本郵政側に強く要望していた。日本郵政は、不合格者には再審査に向けた研修も行う方針。

 この制度による正社員採用数は未定。日本郵政の試算では、仮に6万5000人すべてを正社員化した場合、10年後の人件費の増加分は約1300億円に達する。新卒採用のさらなる抑制も検討されたが、就職氷河期の中、政府100%出資企業の採用抑制は「批判を浴びる」(ある幹部)と今年度比370人減にとどめた。

 また同社は、同じく亀井氏から要請されていた関連156法人との関係見直し計画も発表した。整理を検討しているのは、グループとの取引が多いファミリー企業57法人で、うち5法人は子会社化し、27法人はOBの退任を要望の上、取引を継続。25法人との取引は終了もしくは一般競争入札に変更する。残る99法人は「OB不在」「取引がない」などを理由にファミリー企業ではないと判断し、整理対象からはずした。(2010年5月7日 毎日新聞)

2カ月足らずで15万件のアクセス/連合のwebサイト集計(労働政策研究・研修機構)

 連合が今年2月に開設した、労働条件簡易診断Webサイト「ワークルールチェッカー」のアクセス件数が、2カ月足らずで15万件に達した。診断結果が「ひとまず安心」だったのは全体の2割程度で、雇用形態を問わず法令違反の可能性が示唆される結果が目立つという。

寄せられた回答の多くに労働法令違反の可能性
 「ワークルールチェッカー〜3分間労働条件診断〜」は、連合が2月26日に開設したWebサイト。パソコンや携帯電話からアクセスし、労働契約や労働時間、休日、安全衛生など9つの設問(派遣労働者は14問)のなかから、該当する項目にチェックを入れることで、職場の法令遵守度合いを点検できる仕組みになっている。

 連合によると、4月13日現在、利用者は15万人に達している。そのうち、4月3日までに診断が行われた4万4,226件を分析したところ、チェック項目がゼロの「ひとまず安心」できるのは、全体の約2割に過ぎず、回答を寄せた人の多くに法令違反の可能性が見つかった。特に、派遣労働者で法令違反の可能性がある傾向が強いという。

有給休暇や残業、労働条件の書面明示などに問題が
 設問ごとにみると、利用者の約半数が「有給休暇がもらえない・あっても取りづらい」にチェックしており、次いで「残業したのに、残業代が全部または一部支払われない」「労働時間・休日・賃金・業務内容などの労働条件を書面でもらっていない」がともに約35%で続く。派遣労働者のみの設問項目では、「『打ち合わせ』『見学』の名目で派遣先と事前に会ったことがある」をチェックする人の割合が約53%で一番高かった。

 また、社会保険や雇用保険の加入資格を有する可能性のある労働者のうち、賃金明細で保険料の控除が確認できないとの回答が約1割あった。連合では、「これらの人を直ちに加入漏れだと判断することはできないが、少なくとも社会保険の加入要件を確認する必要がある人が少なくないことが伺える」としている。

労働法令を浸透させる取り組みが必要
 なお、労働組合の有無別では、「労働組合がある」方が「労働組合がない」よりも「ひとまず安心」の比率が2倍に高まるとともに、重大な法違反の可能性がある割合も低くなる傾向にある。

 こうした結果について、古賀会長は「かなりの人数がワークルールチェッカーをやっており、労働基準法を含めた労働法令がどれだけ浸透しているかについて、極めて大きな課題として浮かび上がってきた。これに対する対応もきちんとやる必要がある」などと話している。(2010年4月16日 独立行政法人 労働政策研究・研修機構)

「残業代の返還義務なし」/大阪市職員が逆転勝訴(共同通信)

 

 残業していないのに超過勤務手当を受給する「カラ残業」をしたとして、大阪市が男性職員に約1万8,000円の返還を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は8日、全額の支払いを命じた一審判決を取り消し、大阪市側の請求を棄却した。

 判決理由で大和陽一郎裁判長は書類上の残業時間と勤務実態が異なっていたとした上、あらためて残業時間を算出し、未払いの超過勤務手当が約7万円あることを認定。市が返還を求めた分について「残業していた証拠はない」としたが「相殺により市の請求権は消滅した」とした。

 男性職員は、最後に職場を離れる職員が氏名と退庁時間を記入する「退庁簿」から残業時間を算出すべきだと主張していたが、一審大阪地裁判決は「退庁簿だけでは残業時間の裏付けにならない」とする大阪市の主張を認めていた。

 判決によると、男性職員は2002年5月〜06年4月に淀川区役所支援運営課で勤務していたが、大阪市は支給済みの超過勤務手当のうち、計5時間分の約1万8,000円について「勤務実態が認められない」として返還を求めていた。

 大阪市総務局人事部は「主張が認められず誠に遺憾。内容を精査し、今後の対応を決めたい」としている。(2010年4月8日 共同通信)

<阿久根市訴訟>元係長の懲戒免職処分取り消し…鹿児島地裁(毎日新聞)

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)が掲示した張り紙をはがしたとして、懲戒免職処分にされた元係長の男性(45)が処分の取り消しを求めた訴訟で、鹿児島地裁(牧賢二裁判長)は9日、「処分は裁量権の乱用で違法」として元係長の主張を認め、市に処分の取り消しを命じた。

 元係長を支援する市職員労働組合が原告となった訴訟も含めると、竹原市政を巡る三つの訴訟すべてで市長側が敗訴した。

 元係長は竹原市長が庁舎各課の入り口に張り出した、各課の職員給与総額が書かれた紙をはがし、09年7月末、竹原市長から懲戒免職処分を受けた。

 元係長は8月に「処分は裁量権の逸脱・乱用で違法」として提訴。同時に判決確定までの間、処分の効力停止を申し立てた。

 地裁は10月「処分が不適法と評価される余地がないとはいえない」として、処分の効力停止を決定。元係長はその後出勤したが、決定に従わない竹原市長が就労を拒み続け、出勤と早退・自宅待機を繰り返している。

 竹原市長は「元係長が現場に戻れば市政運営に悪影響が生じる。人事は首長の専権事項であり、裁判所はその適否を論じる資格を持たない」と請求棄却を求めていた。

 地裁は10年3月、決定後も元係長に払っていない賃金を支払うよう市に命じたが、竹原市長は応じず、地裁川内支部が市の預金口座の差し押さえ命令を出し、今月6日、元係長に約220万円が支払われた。

 市職労の事務所使用を拒否した市長の処分取り消しを巡る訴訟は09年10月、地裁が処分取り消しを命じたが、竹原市長は「裁判所は神ではない」と発言。司法を否定するような態度を取り続けている(2010年4月9日 毎日新聞)

<JR不採用>和解金1人2200万円 政府が4党に提示(毎日新聞)

 87年の国鉄分割・民営化に反対した国鉄労働組合(国労)の組合員ら1047人がJRに不採用となった問題で、政府は8日、1人平均2200万円の和解金を、旧国鉄を引き継いだ独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が支払う内容の和解案を取りまとめ、与党3党と公明党に示した。先月、4党が前原誠司国土交通相に提出した約2400万円の案から、1人平均約200万円減額した。

 4党、組合員側は金額面では政府案に同意する方向だが、JRへの雇用要請に関する政府の姿勢が明確でないとの意見が強く、9日に話し合う。協議がまとまれば、不採用問題は最終解決に向かう。

 与党関係者らによると、政府は4党案を基本に検討を進めたが、財政難や、国がかかわった他の訴訟の解決内容とのバランスなどを理由に、当初は1人約2000万円とした。だが、4党の実務担当者との溝は埋まらず、この日の再調整で、約2200万円の支払いでほぼ合意に達したという。対象は機構を相手に地位確認や慰謝料を求め、係争中の原告(遺族を含む)910世帯で、政府案の総額は約200億円。

 また、4党案は、政府がJR北海道やJR九州を中心に200人程度の雇用を要請することを盛り込んでいたが、政府側は要請の主体になることに難色を示しており、9日に引き続き協議するという。(2010年4月9日 毎日新聞)

<残業代>変形労働時間制認めず、支払い命令…説明なく適用(毎日新聞)

 パスタ店「洋麺屋五右衛門」でアルバイトをしていた東京都在住の須藤武史さん(28)が、運営会社の日本レストランシステム(東京都渋谷区)に、「変形労働時間制」を悪用されたとして不払い残業代の支払いを求めた訴訟の判決で、東京地裁(藤井聖悟裁判官)は7日、同社に残業代や付加金など計12万3480円の支払いを命じた。飲食店などを中心にアルバイトへの変形労働時間制が広がる中、安易な制度利用に警鐘を鳴らした形だ。【東海林智】

 変形労働時間制は、季節などによって忙しさに差がある場合などに適用できる。1カ月や1年など一定の期間について、週当たりの平均労働時間が法定労働時間以内(1日8時間、週40時間)であれば、特定の日や週が規制を超えた労働時間となっても、残業代を払わなくてよい。事前に労働日や労働時間を明示することが条件だ。

 須藤さんは事前に説明を受けないまま、06年3月〜08年2月に変形労働時間制を適用されたとして、未払いとされた残業約420時間の割増賃金(25%)など20万9451円の支払いを求めていた。

 判決は「変形労働時間制は、就業規則では1カ月単位でシフトを決めるはずが、半月ごとのシフトしか作成していない」として変形労働時間制にあたらないと認め、時効分を除く残業代などの支払いを命じた。

 須藤さんは「賃金をごまかさず、働きにきちんと報いてくれとの思いだった。認められてうれしい」と話す。須藤さんが加入する首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は「アルバイトに変形労働時間制を適用し、残業代逃れをするようなやり方は許されない。安易な使い方に歯止めをかけたい」と話した。

 日本レストランシステムの広報担当は「判決を良く読んで今後の対応を検討したい」と話している。(2010年4月7日 毎日新聞)

<パワハラ>部下男性に「事務長が退職強要」 北海道千歳高(毎日新聞)

 北海道立千歳高(千歳市)の男性事務職員(47)が「上司からパワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)を受け、退職を強要された」と学校側に訴え、道教委がいったん内定した男性の退職を撤回していたことが、学校関係者への取材で分かった。道教委はパワハラをしていたとされる同校事務長らから事情を聴き、事実関係を調べている。内示後の退職を撤回するのは極めて異例という。

 男性は運動場など学校施設を整備する公務補として00年から同校に勤務。08年度に始まった公務補業務などの民間委託に伴い、事務職に職種変更した。

 関係者によると、男性は慣れない授業料管理などに戸惑ってミスを重ね、事務長から「もう出てこなくていい」などと同僚の目の前で言われたり、数時間にわたり立ったまま叱責(しっせき)されたこともあったという。

 09年12月、男性は事務長から「この仕事が年内にできなければ、退職届を持ってこい」などと日付を記入していない退職届の提出を求められた。男性は仕事が終了しなかったために退職届を提出し、今年2月に入って日付を記入して再提出した。

 このため道教委は3月11日、男性の退職を内示したものの、男性が同20日、「今後も勤務を続けたい」と遠藤龍一校長に訴えてきたため、道教委が遠藤校長や事務長に説明を求めたうえで、同日内示を撤回した。遠藤校長はその後、男性に謝罪をしたという。

 遠藤校長は毎日新聞の取材に、退職届の提出はあくまでも男性の意思だったとしたうえで「事務長が退職届を渡して『提出しろ』と言ったのは不適切だった。不用意な発言で(男性を)傷つけてしまったことも申し訳なかった」と説明。事務長の言動は「パワハラではなく、行き過ぎた指導だった」としている。(2010年4月7日 毎日新聞)

日航 大阪、福岡の乗務員室閉鎖へ 組合「事実上の解雇」(毎日新聞)

 会社更生手続き中の日本航空(JAL)の客室乗務員組合「日本航空キャビンクルーユニオン」が6日、大阪府庁と福岡県庁で会見し、会社側から大阪(伊丹)、福岡両空港の客室乗務員室を6月末に閉鎖し、羽田と成田に集中すると提案されたことを明らかにした。大阪、福岡の客室乗務員は全員転居が必要で、応じないと退職を余儀なくされるといい、地方発の便の運航への影響も懸念される。会見では「育児や介護を抱える客室乗務員はすぐに転勤できない。事実上の整理解雇だ」と苦境を訴えた。

  組合によると現在大阪に445人、福岡に62人の客室乗務員がおり、2人を除きすべて女性。今回は再建手続き中という事情もあり、会社側は特別早期退職を募集。締め切りは今月9日に迫っているが、組合は「半数以上は転居が不可能」と批判した。

 客室乗務員は到着した空港発の便に引き続き乗務することが多い。閉鎖されると、羽田発の便が天候不良で欠航になった場合、その先の地方空港発の便で乗務員が手配できず、次々に欠航が出る可能性が高く、利用者の信頼失墜につながるとも指摘した。

 JALは「現在の4拠点体制で効率性を向上させることは困難で、雇用を守り、客室乗務員として引き続き活躍してもらうための苦渋の決断。9日の締め切りまで、職種に限らず理解を得られるよう努力を続けていきたい」とし、運航への影響については「コメントできない」としている。(2010年4月6日 毎日新聞)

<パワハラ>「告発で解雇」、元派遣女性がカシオなど提訴へ(毎日新聞)

 派遣労働者として約6年間、正社員同様の仕事をしてきたのに、上司のパワーハラスメント(パワハラ)を告発した結果、不当な雇い止めにあったとして、埼玉県の女性(33)が近く、カシオ計算機(東京都渋谷区)やグループ会社を相手取り、解雇が無効との確認や慰謝料約360万円の賠償などを求めて東京地裁に提訴する。

 女性は03年12月、カシオ計算機のグループ会社に派遣され、電子辞書の動作チェックや出荷作業などを担当した。派遣期間は延長され続けたが、09年4月に「ライブに行こう」という上司の誘いを断ると、「これで忠誠心が分かる」と言われたり、上司のコップ洗いやゴミ捨てなどの雑用を強いられるようになったという。派遣元の担当者にパワハラ被害について相談したところ、8月に派遣先から「担当業務の縮小」を理由に雇い止めを通告され、9月に辞めさせられたとしている。

 女性は、労働者派遣法の派遣可能期間(原則1年、最長3年)を超えたのに直接雇用の申し入れもされず「脱法的に」働かされていたと主張、「正社員並みに仕事をこなしてきたのに、結局は派遣という弱い立場で簡単に雇い止めにあった」と訴えている。 (2010年4月5日 毎日新聞)